資格名

公認不正検査士
※略称 CFE(Certified Fraud Examner)

資格の種類

国際資格

主催者

一般社団法人 日本公認不正検査士協会 (ACFE JAPAN)

資格試験の概要

「公認不正検査士(CFE)資格」は、アメリカに本拠地を置き、不正調査のエキスパートとして世界中で認知されている公認不正検査士協会(The Association of Certified Fraud Examiners,略称ACFE)が、創設したもので、厳しい認定基準をクリアし不正対策のあらゆる分野に高い専門知識を備えている専門家の証とされています。 
その不正対策に重要な4つの分野(会計知識、法律知識、犯罪心理学、調査手法)について豊富な知識を有する人材を「公認不正検査士」、CFE(Certified Fraud Examiner)と呼びます。

公認不正検査士(CFE)は、不正の防止、発見、抑止の専門家として、組織内の不正撲滅の取り組みにおいてリーダーシップを発揮します。不正会計や文書偽造など不祥事が相次ぐ中で、CFE資格取得者は不正対策に関する専門家として、注目度は今後さらに高まることが予想されます。
公認不正検査士は米国で生まれ、 米国に本拠地を置く「公認不正検査士協会(略称ACFE)」の会員のみに与えられる資格で日本には2005年に導入されました。日本の公認不正検査士協会(ACFE JAPAN)の加入者数は2,400人程度、そのうち「公認不正検査士(CFE)」として資格を保有している人は1,700名程度です。



公認不正検査士(CFE)資格を取得するためには、4つの分野(会計知識、法律知識、犯罪心理学、調査手法)をマスターし試験を受けなければなりません。日本においては、一般社団法人日本公認不正検査士協会により、春と秋に2回試験が実施されています。試験を受験するには、受験要件がいくつかあり、その受験要件を満たしていないと受験はできません。試験の合格だけでは資格は得られず、下記の認定条件を満たした人がACFEの審査委員会によりCFEとして認定されることになります。試験は、初回受験時は4科目一括受験が必要となります。また、不合格となった科目は、初回受験を含め、連続3回以内に合格しない場合、全ての科目の合格分は無効となります。尚、公認不正検査士(CFE)の有効期間は1年間です。更新するためには、毎年継続的専門教育(CPE)を受けることが義務付けられており、1年間に20単位以上のCPE単位を取得する必要があります。条件が充足されない場合は、CFE資格が一時停止されます。

【資格認定条件】
①ACFEの会員であること。
②試験4科目に合格していること。
③不正対策関連業務に最低2年勤務経験があること。
④資格要件に定められる点数が50点以上であること。
⑤3人の推薦人(推薦状)が必要。
⑥卒業証明書、資格証明書、写真の提出。

合格率・資格難易度

難易度 
  「B」   普通   

【資格の難易度レベル】
「公認不正検査士(CFE)」と同様の資格に内部統制評価指導士や公認内部監査人などがありますが、それらに比べると公認不正検査士(CFE)の難易度は少し低めと思われます。その理由は、それら他の資格に比べて受験資格が緩く、受験しやすいことや受験対策用のテキストや講習、スクールなどが明確にされていて、勉強しやすい試験になっているからです。試験では4科目のうち1日目の午前にある「財務取引と不正スキーム」が内容量が最も多く学習の時間もかかります。公認不正検査士(CFE)と内部統制評価指導士、公認内部監査人のうちでステップとして初めに取得する場合は公認不正検査士(CFE)がいいと思います。
難易度を比較すると、内部統制評価指導士(CCSA)>公認内部監査人(CIA)>公認不正検査士(CFE)の準になります。

--------------------------------------------
合格率 
  合格率・合格者数 非公開

受験対策・学習法ほか

公認不正検査士(CFE)の試験対策は、基本的には時間があるかぎり、効率よくテキストの重要な箇所を読み込むことと、問題集を繰り返し何回でも解いて理解することです。一度ですべての科目の合格は難しいかも知れませんが、CFE資格試験には科目合格制度がありますので、1科目でも多く合格できるように的を絞った勉強法が効果的だと思います。自身の知識や経験により個人差はありますが、CFE資格試験の受験資格を持っている人の場合なら、必要な学習時間の目安は最短3か月、およそ150時間とされています。
手段としては、教材を活用した独学か、通信講座やオンライン講座の受講か、スクールに通う、のどれかを選択します。具体定な勉強方法は、上記の通り①不正検査士マニュアル(テキスト)を十分読み込み、全体を把握する ②問題集や模擬試験を繰り返し解く ③継続的に勉強し、復習することで実践的な知識を身に着ける。また不正検査の現場で実際に使われる手法などについて学習しておくこともよいと思います。こういった一連の勉強を続けることで効率的に知識が習得できます。

日本では、内部監査を担当する人が不正検査に相当する業務を兼ねる場合が多いため、公認内部監査人 (CIA, Certified Internal Auditor) 資格とあわせて公認不正検査士(CFE)資格を取得する方が多いようです。また、不正対策の重要性が高い金融・保険などの業種の法人では、管理職への登用時の必須資格や優遇資格とされています。さらに最近では、公認会計士や弁護士をはじめ、税理士、司法書士、行政書士、社会保険労務士などの人が、自らの業務で不正対策の知識領域を活用するためや、自らの専門性・付加価値を示すために、CFE資格を取得している例もあります。ただ、現在ではまだ日本人でCFE資格を取得している人が少ないのが現状ですが、一方で企業側のニーズは高まってきていますので今後はさらに有望な資格になるでしょう。

受験資格

●公認不正検査士協会(ACFE)の会員(個人・法人)であることが必要です。
●CFE資格試験を受験するにはCFE資格要件の算出基準により、40点以上の資格点数を保有していることが必要です。
(点数の例)
・4年制の大学を卒業し、学士の学位を持っている人は、それだけで受験資格を有します。
 (大学卒業 4年×10点 40点)
・不正対策関連の業務経験が8年以上ある方は、それだけで受検資格を有します。
 (不正対策関連業務に8年以上勤務 8年×5点 40点)
・他複合的に40点以上あること

試験方式

●試験形式:CBT方式 4者択一もしくは2者択一
●出題数/試験時間:125問/2時間(各4科目)
  科目:①財務取引と不正スキーム ②法律 ③不正調査 ④不正の防止と抑止
●合格基準:各科目とも、75%以上の正答率(94問以上正解)で合格
※初回受験時は4科目一括受験が必要となります。また、不合格となった科目は、初回受験を含め、連続3回以内に合格しない場合、全ての科目の合格分は無効となります。

試験科目

【1日目】
●財務取引と不正スキーム
 (1)会計
 (2)財務分析の基本
 (3)監査基準の概要
 (4)各種不正スキームに関する知識など
●法律
 (1)法制度の概要
 (2)不正に関する法律
 (3)調査における個人の権利
 (4)訴訟手続き
 (5)雇用・IT関連法など

【2日目】
●不正調査
 (1)書類証拠の取り扱い
 (2)面接調査
 (3)情報源の活用
 (4)不正取引の追跡調査
 (5)調査報告書作成のポイントなど
●不正の防止と抑止
 (1)人間行動の理解
 (2)犯罪原因論
 (3)ホワイトカラー犯罪
 (4)職業上の不正
 (5)不正防止プログラム
 (6)不正検査士の倫理など

スケジュール

CBT方式:指定の時間にインターネット環境につながった自宅のPCで受験。

●試験実施:春秋の年2回
  (1)6月中旬の2日間 (2)12月上旬頃の2日間)1日2科目ずつ試験実施。
●申込受付:
●合格発表:受験日から4週間後

 2023年前期 第38回 CFE 資格試験日程
  試験日:6月10日(土)・11日(日)
  受験申請:3月6日(月)~4月7日(金)
  書類提出:4月14日(金)事務局必着

試験会場

自宅ほか、インターネットが接続できる場所

受験料

初回受験時は4科目一括受験です。
●個人受験(初回受験)
 ・登録料(初回のみ):5,500円(税込)  
 ・4科目受験料:1科目5,500円×4科目=22,000円(税込)
 ・初回受験料合計:27,500円(税込)(個人会員)
※CFE資格試験を受験される方は、ACFE会員であることが必要です。
 事前に入会手続きが必要となります。
※受験2回目、3回目の方は、受験科目分の受験料のみ支払い要。
 科目受験料:1科目 5,500円(税込) 

問い合わせ先

・一般社団法人 日本公認不正検査士協会 (ACFE JAPAN)
 〒103-0028 東京都中央区八重洲1-5-3 不二ビル2階  03-5201-8880    
公認不正検査士協会日本事務局(ACFE JAPAN )CFE 試験係 03-5296-8338   info@acfe.jp

【以下の各項には一部広告が含まれています。】

通信講座・eラーニング

集合型セミナー(協会主催)

財務会計の人気オンラインコース

通学スクール・講座

-

教材(過去問集)

-

教材(テキスト・参考書)

(協会発売)
不正検査マニュアル
CFE 資格試験対策 Web 問題集(法人のみ)
協会発売の「CFE 資格試験対策 Web 問題集」(冊子付)
CFE 資格試験に向けたヒント集

関連情報

【資格の難易度情報】
資格の難易度とランキング
ジャンル別資格の難易度ランキング

●試験関連情報
 公認不正検査士(CFE)の試験は2021年以降、CBT試験で継続されることになりました。

●関連資格
 公認内部監査人