CADトレース技能審査


資格名 (上級・中級・初級) CADトレース技士  
 資格の種類 公的資格       認定 厚生労働省     主催 中央職業能力開発協会
資格の概要  「CADトレース技能審査」は、主にCADを操作して図面作成業務に携わる方々を対象に、CADシステムを使って設計・製図を行う能力を評価する試験です。中央職業能力開発協会が厚生労働省の認定を受け、実施している試験です。
主にCADを使って図面作成の業務に携わる人を対象にした試験で、CADを用いたトレース業務に必要な技能をどれだけ有しているかを評価することが目的の試験です。試験では、現実的な図面を日本工業規格(JIS)に基づき、CAD(computer aided design)ソフトを使用して製図する作業をします。現実的な図面で試験をするため、本試験に合格できれば、実務的な図面を描くことが出来るという証明になります。
CADトレース技能審査に合格すると、「CADトレース技士」の称号があたえられます。

この試験の部門と等級には、機械部門 (上級 中級 初級)と建築部門 (上級 中級 初級)があり、等級区分とCADを用いた製図業務の経験年数に応じた評価レベル下表のように設定されています。 
 等級区分  想定実務経験年数  評価内容
 初級  実務経験無し  一般的な図面をトレースができる能力
 中級  0.5年以上  専門分野に応じた図面の読取り・製図ができる能力
 上級  1年以上  中級で評価する能力に加え、仕様変更に対応ができる能力


◆ CADトレース技能審査に関する情報
・「CADトレース技能審査」は、平成9年に発足以来、約6万8千人の受験者がありました。社会的にも認知されたCADの能力評価制度として実施されてきましたが、CADトレース事業を取り巻く環境の変化を背景に、受験者の数も減少の一途をたどり、試験の継続が困難な状況になってきたため、平成29年度をもって廃止されることが決定しました。
平成28年度及び平成29年度においては、引き続き試験は実施されます。
尚、CADトレース技能審査と同じ職業能力評価試験の一つである「コンピュータサービス技能評価試験」につきましても、同様の状況のため、全6部門のうち受験者の少ない「データベース部門」、「オフィスドキュメント部門」、「PCドライビング部門」の3部門について、平成28年度をもって廃止することが決定しました。
 
試験方式  試験は機械部門、建築部門共に学科試験と実技試験で構成されています。

 ◆学科試験  機械部門・建築部門(同一方式)
・上級  四肢択一式 30題/40分
・中級  ○×式 22題と四肢択一式 8題/40分
・初級  ○×式 30題/40分
※製図一般、機械加工全般に関する基礎及び関係法規、CADアプリケーションソフトの活用、CADシステムの活用等についての試験です。

 ◆実技試験  機械部門
・上級  120分   トレース実技
 CADを使用して、尺度「1:1」の正投影図で示された可動部のある「組立図」及び「複数の部品図」をもとに、尺度「1:1」でトレースを行う。
・中級   90分  トレース実技
 CADを使用して、尺度「1:1」の正投影図で示された可動部のある「組立図」及び「完成した複数の部品図」をもとに、尺度「1:1」でトレースを行う。
・初級   60分  トレース実技
 CADを使用して、尺度「1:1」の正投影図で示された「関連性のある2つの完成した部品図」をもとに、尺度「1:1」でトレースを行う。
 ◆実技試験  建築部門
・上級  120分   トレース実技
 CADを使用して、RC構造の建物における1エリアを対象とし、尺度「1:50」の「平面図」及び「仕上表・建具表」をもとに、尺度「1:30」の「平面詳細図」を作成する。
・中級   90分  トレース実技
 CADを使用して、一戸建ての専用住宅を除くRC構造の特殊建築物(※)を対象とし、尺度「1:100」で示された「平面図」及び「立面図(その1)」をもとに、尺度「1:100」でトレースを行う。
・初級   60分  トレース実技
 CADを使用して、一戸建ての専用住宅を除くRC構造の特殊建築物(※)を対象とし、尺度「1:100」で示された「平面図」をもとに、尺度「1:100」でトレースを行う。

※CADトレース技能審査は、どのCADソフトやバージョンでも試験を行えるベンダーフリー方式となっていますので、原則としてどのCADソフトでも試験の実施は可能ですが、試験実施の際は学校や公共訓練校の施設を使用しているため、その施設にあるCADソフトで受験をすることになります。
※試験会場のCADアプリケーションソフトを確認するために、事前練習を2時間行う事ができます。試験日の1週間程前に、試験会場の担当者に予約確認が必要です。
※平成26年度から原則としてパソコンの持ち込みによる受験はできなくなりました。
受験資格  ・機械部門、建築部門に分かれています
等級   受験資格
上 級 ・CADトレースに関する1年以上の実務経験のある方
・同一部門の中級合格後、CADトレースに関する3ヶ月以上の実務経験のある方
中 級 ・CADトレースに関する6ヶ月以上の実務経験のある方
・中央協会会長が指定する3ヶ月(総教育訓練時間が概ね300時間)以上の関連する教育訓練課程を修了された方又は受けている方
・同一部門の初級に合格している方 ・初級合格後、CADトレースに関する3ヶ月以上の実務経験のある方
・CADトレースに関し、職業能力開発促進法の規定に基づく職業訓練を修了又は受けている方
・学校教育法による大学、短期大学、高等専門学校、高等学校、中等教育学校の後期課程、専修学校又は各種学校において、CADトレースに関する学科を修めて卒業した方又はCADトレースに関する学科に在学している方
初 級 ・CADトレースに関する業務に従事されている方又は予定が見込まれる方
 試験科目 ●試験の出題範囲はこちら(機械部門 建築部門)に細かく明記されています。
●試験科目
・機械部門
@製図一般、A機械加工全般に関する基礎事項、BCADアプリケーションソフトの活用、CCADシステムの活用
・建築部門
@製図一般、A建築全般に関する基礎事項及び関係法規、BCADアプリケーションソフトの活用、CCADシステムの活用
スケジュール  ・試験日
(前期)上級・中級・初級  機械部門・建築部門とも 9月中旬
(後期)中級・初級 機械部門・建築部門とも 2月中旬
※上級については、機械部門・建築部門とも前期のみの実施となります。
申込期間
(前期)上級・中級・初級  機械部門・建築部門とも 6月下旬〜7月上旬
(後期)中級・初級 機械部門・建築部門とも 11月下旬


平成28年度後期CADトレース技能審査試験日程
試験会場  ・全国各地(約450ヵ所)  
※受験案内書に記載されている試験会場より受験者が第二希望まで選び受験申請します。
受験料 
 等級 初めて受験される方
(実技試験及び学科試験を受験)
実技試験又は学科試験のいずれかに合格した方
実技試験のみ受験 学科試験のみ受験
上級  15,430円(税込) 13,370円(税込) 2,060円(税込)
中級  13,370円(税込) 11,310円(税込) 2,060円(税込)
初級  10,290円(税込) 8,230円(税込) 2,060円(税込)
資格の難易度  ・難易度  初級・中級  「C」やや易
・合格率  平成27年度CADトレース技能審査試験結果 ⇒詳細
         学科試験合格率 
         【機械部門】上級60.0% 中級80.8% 初級76.3%
         【建築部門】上級25.0% 中級76.3% 初級85.1%
         実技試験合格率 
         【機械部門】上級13.6% 中級54.1% 初級51.6%
         【建築部門】上級40.0% 中級43.0% 初級59.0%

※参考データ
・平成26年度CADトレース技能審査試験結果
     学科試験合格率 
         【機械部門】上級64.3% 中級83.1% 初級81.1%
         【建築部門】上級50.0% 中級83.8% 初級81.4%
     実技試験合格率 
         【機械部門】上級22.7% 中級47.6% 初級50.9%
         【建築部門】上級0.0% 中級49.5% 初級54.5%
・平成25年度CADトレース技能審査試験結果
    学科試験合格率 
         【機械部門】上級94.4% 中級80.7% 初級77.2%
         【建築部門】上級100% 中級75.1% 初級81.0%
    実技試験合格率 
         【機械部門】上級28.6% 中級43.7% 初級41.3%
         【建築部門】上級25.0% 中級48.9% 初級58.9%
  試験のポイント

一口ガイド
「CADトレース技能審査」(トレース技士資格)は、CADの資格としてはレベルも高く、CAD企業では非常に重要視されていることもあり、人気のある資格です。
試験はCADを操作してCADを用いた写図(トレース)業務に必要な技能を評価する試験ですが、実際には設計寄りの能力が必要な試験です。

機械系の場合、加工と機械工学(入門程度)の知識が必要で、最難関の資格は機械系では技能検定の機械製図CAD作業になります。
試験対策は、中央職業能力開発協会で入手できるCADトレース技能審査試験問題集や、HPに掲載される前回の実技試験問題を使って勉強することになりますが、基礎知識のない方は、独学でCAD検定を合格することは無理かもしれません。独学で合格することは不可能ではないとおもいますが、そこまでになるにはかなりの時間と経験が必要だからです。
例えば、技能審査の本試験では、制限時間内に提出課題のトレースをしなければなりませんが、この辺のところはCADの解説本では解説できません。それがCADスクールなら合格するためのノウハウを教えてくれます。実務でCADを使用している場合は別ですが、使ってない方はスクールに頼るしかないと思います。
同様に、CADを基礎からしっかり学びたい人は、結局専門学校やスクールに通うのが一番の近道だと思います。CADオペレーターやCADデザイナーを目指している人ならば専門学校に入り、集中して勉強することをお薦めします。

一方、実務でCADを使用している人の場合は、初級は基礎試験なのでテキストと過去問でクリアできますが、さらに上級を狙う場合は、ほぼ毎日実技は練習したほうが良いでしょう。体が完全に覚えるまでやるのがベストです。
また、毎日1回1図面を描くやり方が集中力も持続するので良いと思います。筆記は、問題文を見ただけで答えが出るくらいに過去問を解いておくことをお薦めします。
この資格は就職、転職、キャリアアップを目指す人に最適だと思います。資格取得者の就職状況としては、企業の設計部門やデザイン会社など幅広く活躍できる場がありますが、最近は2Dより3Dのほうが需要が多い傾向に あります。
また、仕事の内容は建築、機械、電気、インテリアなどさまざまな、手描きや書き込みのある図面、ラフスケッチを元に、コンピューを使って、設計の規格で 決められた記号や作図コマンドを入力して作図を行う仕事になります。

※この試験の他にも、CAD関連資格としては、CAD利用技術者基礎試験、3次元CAD利用者技術者試験などがあります。
通信講座   CAD・製図 通信講座一覧
通学スクール   CAD・トレース 通学スクール・講座一覧
教材 CADトレース技能審査関連教材      協会案内の図書


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問い合わせ先  ・試験制度に関する問い合わせ先      http://www.javada.or.jp/jigyou/gino/sinsa_cad/cad.html
中央職業能力開発協会 能力開発支援部 試験業務課   03(6758)2841
・受験申請に関する問い合わせ先
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