資格名

Android技術者認定試験
(英語名)Authorized Certification of Engineer for AndroidTM

資格の種類

民間認定試験

主催者

一般社団法人 IT職業能力支援機構 Android技術者認定試験制度委員会

資格試験の概要

猫も杓子もスマートフォンの時代、将来はスマートフォンにかかわる業務などが確実に増える傾向にあります。それに伴い、そういう業務に携わる人へ向けた資格が増えているのも事実です。
Androidに関係する開発案件も急増し、今ソフトウェア業界は、Androidエンジニアが枯渇しているような状態です。
しかし、一方で Androidの歴史が浅いこともあり、Androidエンジニアの力量やスキルを測る指標がないため、各企業は優秀なエンジニアを集めることに非常に苦労し、実績のある一部の企業へ業務が集中する状 態が続いていました。
OESFではこうした問題を解消するべく、一般社団法人「Open Embedded Software Foundation(OESF)」が技術者のスキルを認定する公的な試験を実施することとなりました。それが「Android 技術者認定試験制度」です。
Androidは米グーグルを中心としたAndroid Open Source Projectが提供する有名な開発プラットフォームの一つです。Android技術者認定試験はその開発プラットフォームに対する知識・技術を持っていることを認定する試験になります。この資格を取得すれば世界的に普及しているAndroid技術者として各方面から重宝されること間違いなしでしょう。

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この試験制度は、技術者のスキルレベルを客観的に測定できる技術者認定試験で、名称は「OESF公認Android技術者認定試験制度(ACE:エース)」と言います。
この試験制度は「アプリケーション技術者認定試験」と「プラットフォーム技術者認定試験」からなり、試験のレベルもそれぞれ「ベーシック」と「プロフェッショナル」の2段階が設定されています。この中の「アプリケーション技術者認定試験 ベーシック」が2010年11月にスタートしました。Androidアプリケーション技術者認定試験ベーシック(日本語版)は、Android のアプリケーション開発に必要なスキルを合否で証明する試験になります。プラットフォーム技術者認定試験については、「Androidプラットホーム技術者認定試験ベーシック」が2013年6月より開始されました。試験方式等はアプリケーション試験と同じです。

Androidを使った様々なアプリを開発することに役立てたい場合は「アプリケーション技術者認定試験」、Androidのオープンソース開発に携わりたい場合は「プラットフォーム技術者認定試験」を受けると良いでしょう。いずれも開発に必要な言語の習得、スキルの積み重ねが必要になってくる試験です。どちらの試験も、試験に合格することで客観的に自分のスキルを視覚化することができ、公正な評価として外部に公表することもできるため、以後の仕事や就・転職など、将来に大きくメリットのある資格であることは間違いありません。
2015年3月末現在の日本国内での累計受験者数:4,343名 累計合格者数:1,913名 全国平均合格率:44%。

・受験対象者
Android 技術者、Webアプリ開発者、Java開発者、iPhoneアプリ開発者、モバイル開発者、Android を学習している学生・教師、大学、専門学校、教育機関など
・試験に合格した認定者には認定証が送付されます。Androidのアプリケーション開発者としての、専門知識とスキルの認定証明となります。
・Android技術者認定試験は、組み込みソフトウェア技術者試験(ETEC)との連携を予定しています。これは ETECとACEの両試験を合格した技術者に、両団体から「組み込みソフトウェアのスキル」と「Androidのスキル」を保有していることを認定する資格を与えるというものです。

◆Android技術者認定試験関連情報
・Android技術者認定試験は、2016年10月に実施団体が次のとおり変更となりました。
(試験実施団体)
旧:一般社団法人 Open Embedded Software Foundation
新:一般社団法人 IT職業能力支援機構 Android技術者認定試験制度委員会
(英語の試験名称)
旧: OESF Authorized Certification Engineer for AndroidTM
新: Authorized Certification of Engineer for AndroidTM

合格率・資格難易度

難易度
  アプリケーション技術者認定試験
    ベーシック   「B」   普通 
  プラットホーム技術者認定試験
    ベーシック   「B」   普通     

【資格の難易度レベル】
アプリケーションベーシック試験は、ある程度開発に必要な知識が必要な中級者向け試験と考えてよいでしょう。基礎知識はある程度持っている人(簡単なAndroidアプリを作成できる。 Androidは初めてだがJavaは知っている。)なら、独学で3ヵ月間集中して勉強すれば合格できるレベルです。試験では類似問題も結構出題されますが、知識問題が多く、現場での実装経験がなくても十分に合格は可能です。受験対策としては、教材だけで合格を目指すより、遠回りになるようですが簡単なAndroidアプリを作成して、動かしながら進めた方が合格への近道になると思います。それ以外ではJavaの基礎を知っておくと理解しやすいと思われます。比較的、応用力よりも記憶力が試される問題が多い試験です。試験の難易度はOracle認定 Java プログラマ(Silver)と同じくらいと思われます。
プラットホームベーシック試験は、アプリケーションベーシック試験と同様、基本的な知識を確認する試験内容です。プラットフォーム試験の特徴は、スタート初年度以降、急速に難易度が高くなって、平均点も下がり試験が難化している傾向にあることです。そのため、ベーシック試験の難易度もアプリケーション試験より高くなっています。

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●合格率
  データは非公開
 ※2015年3月31日時点 全国平均合格率:44.0% 
  累計受験者数:4,343名  累計合格者数:1,913名

※参考データ
・2015年1月末現在
「Android技術者認定試験都道府県別受験者状況」
・科目別の2010年~2014年累計結果
 アプリケーションベーシック試験の2010年~2014年累計結果
  累計平均点66.9点(合格点70点) 合格率44.6%
 プラットフォームベーシック試験の2012年~2014年累計結果  
  累計平均点63.8点 合格率27.3%
・2013年3月末時点 
 平均合格率 39.8%(受験者数 のべ2,834人、累計合格者数 1,129人)
・2012年10月時点 
 平均合格率 38.4%(受験者数 のべ2,286人、累計合格者数 877人)

受験対策・学習法ほか

「Android技術者認定試験ベーシック」は、Androidアプリケーション開発に必要な知識やスキルのレベルを測る資格試験ですが、Androidの初心者でもJavaの知識があれば、ベーシックは独学でも6ヶ月程度で合格できる試験のようです。 勉強方法としては問題を解きながらAndroidの基礎を習得できる、OESF監修の実践問題集を繰り返しやることが、情報量をあげることにもつながり、一番良い方法だと思いますが、実際の試験では実践問題集に全く載っていない用語に関する問題なども出るようなのでこれだけの勉強では合格は難しいようです。勉強法でAndroidアプリ:Androidアプリケーション技術者認定試験ベーシック問題集 を暗記できるくらいまでひたすら繰り返す方法も効果がありますので、勉強に組み入れてもいいでしょう。  
実際にコーディングや開発機能を試してみて、よく理解しておくことや、サンプルプログラムを作ったりする練習なども大切です。いづれにしても、この試験はAndroidの技術者を目指す方にとっては登竜門的な資格試験になります。実際の試験対策としては「Androidアプリケーション技術者認定試験ベーシック」なら、試験対策問題集を2~3冊十分にマスターして受験すれば、少し知識のある方なら合格できるレベルだと考えてよいでしょう。



実際に出題される問題には、暗記で解ける文章問題とプログラムを読む問題があり、プログラムを読んで解答する問題は、どれもJavaの知識が不可欠です。また、出題の範囲は広く浅くといった感じで、応用力よりも記憶力が試される問題が多い試験のようです。
実際の試験でアプリケーションコンポーネントに関する問題が10問程度出題されたこともありますので、コーディングの基本となるアプリケーションコンポーネントは、よく勉強した方がよい項目の1つです。ActivityやService等のライフサイクルに関わるところは必ず出ると思ったほうが良いようです。また、マルチメディアと開発ツールに関する項目、特に開発ツールに関してはadb等のコマンド系に難易度の高い問題が出ています。他では、SQLite、ASE、AIDLなどに関する出題もあります。

この試験が独立行政法人情報処理推進機構が策定したETSS(組込みスキル標準)に準拠した「ETEC(組込み技術者試験制度)」と連動しているため、「Android技術者認定試験制度」が単独の存在ではなく、スキル標準の大きな流れに沿った制度であることを意味します。従って、この試験のために勉強することや、得た知識が将来的には決してムダにならないはずです。
またAndroid技術者認定試験の受験体験者は、多くの方がJavaの基礎知識があると分かりやすい、と言います。また試験問題に知識問題が多いことも出題傾向の一つのようです。ただ、開発ツールやコマンドに関することは知識だけでは不十分で、それらのツールやコマンドを実際に実行しておくことが大切です。

●Android技術者認定試験の受験者分析結果
    ⇒調査結果の詳細
・対象者:過去の日本での受験者1676人
・受験者年齢: 
 30歳代(30~39歳)43.1% 20歳代(20歳~29歳)40.0% 40歳代(40~49歳)14.6%
・地域別
 東京都 (29.3%) 神奈川県(13.4%)、大阪府(12.5%)、埼玉県(7.5%)、沖縄県(6.6%)、千葉県(5.2%)、北海道(3.8%)、兵庫県(3.0%)、愛知県(2.6%)、福岡県(2.3%)
※秋田県、栃木県、群馬県、和歌山県、徳島県、高知県、鳥取県、山口県では受験者ゼロ。
・組み込みソフトウエアの開発経験期間
  1年未満 44.7% 1~3年と5~10年がほぼ同数。
・情報系ソフトウエアの開発経験 
 5~10年が最も多い。続いて10~20年、3~5年、1年~3年の順 
※情報系ソフトウエア開発者は、これまでの経験を基にAndroidの開発案件でも実績を挙げているようだ。 
・受験理由 
「自己スキルの確認のため」 67.8%、続いて多かったのが「企業や上司の要請」、「転職/就職に有利」、「昇給/昇格に有利と考える」の順であった。 

受験資格

制限なし。誰でも受験可能です。

試験方式

●Androidアプリケーション技術者認定試験ベーシック(日本語版)
【試験方式】
・CBT方式(コンピュータでの試験)/試験時間90分
・四肢択一/問題数 70問(試験ジャンル・レベルで異なります)
・合否判定:70%以上の正答で合格
※認定者には認定証が送付されます。
※Androidアプリケーション技術者認定試験ベーシック(英語版)、(中国版)は日本語版と同じです。

●Androidプラットホーム技術者認定試験ベーシック
【試験方式】アプリケーション技術者認定試験ベーシック(日本語版)と同じです。
・CBT方式(コンピュータでの試験)/試験時間90分
・四肢択一/問題数 70問(試験ジャンル・レベルで異なります)
・合否判定:70%以上の正答で合格

※同一試験を受験する場合、2回目の受験については、受験日の翌日から起算して30日目以降(土日含む)より可能となります。3回目以降の受験については、最後の受験日の翌日から起算して60日目以降より可能となります。

試験科目

●試験範囲
OESFは、技術者のAndroidに関するスキル測定をする項目として「Android技術スキル標準」を策定しています。この標準は、独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)が策定したETSS(組み込みスキル標準)を参考に作られているため共通項目が多くなっています。試験は、このアプリケーション技術者試験とプラットフォーム技術者試験における共通項目と、それぞれのAndroid技術スキル標準のスキル項目から出題されます。
Android技術標準スキル(OESFがAndroid技術者のスキルを測定する項目を作成し、個人や企業が自らの能力を把握したり、トレーニングプログラムを実施する際に活用できる項目を定義したもの)
   ・アプリケーション技術者試験 ⇒「アプリケーションスキル for Android」
   ・プラットフォーム技術者試験 ⇒「プラットフォームスキル for Android」

●試験科目
・アプリケーション技術者試験ベーシック
 Androidフレームワーク(1)
 Androidフレームワーク(2)
 アプリケージョンの公開
 支援機能
・プラットフォーム技術者試験ベーシック
 Androidフレームワーク(1)
 Androidフレームワーク(2)
 Androidフレームワーク(3)
 Androidフレームワーク(4)
 ビルドシステム、カーネル
 ブートローダ、支援機能
 CTS、ライセンス、AOSP、その他

スケジュール

・申込受付:随時(コンピュータによる試験)
・試験実施:毎日実施(会場により異なります) 
・試験の申込み・問い合わせ:問合せフォーム
 プロメトリック㈱ 03-6204-9830
 一般社団法人 IT職業能力支援機構 Android技術者認定試験制度委員会  
試験のオンライン受付
・合格発表:試験終了後、即時

試験会場

全国160ヶ所以上   
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受験料

一般16,500円(税込)
※学生・教職員向けはアカデミックプランが利用できます。  
※団体受験もあります。

問い合わせ先

一般社団法人 IT職業能力支援機構 Android技術者認定試験制度委員会

試験の予約に関する問い合わせは「PROMETRIC」

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