CAD利用技術者試験(2・3次元)


資格名 CAD利用技術者試験    ※CADとは「Computer Aided Design」の略
 資格の種類 民間資格        主催 コンピュータソフトウェア協会
資格の概要  「3次元CAD」とは、コンピュータ上で3次元(縦・横・奥行き)の立体形状を表して設計を支援するソフトウエアのことです。設計者は設計図を立体形状で伝えることができるため、第三者との意思の疎通がはかりやすくなる利点がありますが、効率の良いデータの作り方をしていないと、流用や変更の際に必要以上の時間がかかり、操作が難しくなる欠点もあります。
試験では、単に3次元CADシステムのオペレーション技能や作図時間の速さ、正確さを評価するばかりでなく、3次元CADシステムによる設計業務に関連する周辺知識を活用し、実務において最低限のコミュニケーションができる力を評価します。3次元CADシステムを用いて設計図面や文章からイメージングし図面を起こしたり、投影図や展開図から実際に部品を作成するなど、実際の業務で必要とされる知識や技術スキルを問われます。
3次元CADを駆使した知識・技術を用いたCADスペシャリストとして認定するための資格試験、それが3次元CAD利用技術者試験です。試験級は「2級」「準1級」「1級」の3種類があります。

試験は筆記と実技に分かれ、筆記と実技ともに合格することが求められます。
この試験の開始は2004年、年に2回実施されており、受験者は約650人。合格者の男女比では圧倒的に男性の合格者が多い試験です。

(参考情報)
・CADの資格は、自動車関連や建築、家電、インテリア、アパレルなど幅広い業界で汎用性の高い技術として根強い人気がありますが、ある資格試験スクールでは、2013年は資格試験講座の資料請求件数が前年比1.27倍に増加したそうです。背景には日本でも大きな話題となっている「3Dプリンタ」の影響が強いと考えられますが、3Dプリンタの取り扱いにはCATIAやSolid Worksなどの3DCADソフトの操作技術が必要であるため、3Dプリンタ関連は今後伸びそうな
期待感があり、CADはもともと求人が多い分野であることの両方から、CAD資格は就職に役立つ資格として今後はさらに人気を集めそうに思われます。
試験方式  ●受験方式
・実技試験の方式は2通りあり、どちらかの受験方法を選択します。
    @一般受験:試験会場設置のPCおよび3次元CADソフトを利用して受験する方法。
    A持込受験:試験会場へノート型パソコンを持ち込んで受験する方法。

@一般受験:試験会場設置のPCおよび3次元CADソフトを利用して受験する場合、使用できるPCおよび3次元CADソフトは、試験会場により異なります。(必ずしも希望する会場・ソフトで受験できない場合があります)
尚、ハードウェア等の環境については、受験者は選択することができません。
A持込受験:持込むノートPCには、3次元CADソフトを事前にインストールしておかねばなりません。試験に使用できるソフトについては必ず確認しておくこと。
また、試験会場に持込める周辺機器は、マウス等のポインティングデバイス、トラックボール、マウスパッド、テンキーボードとなります。

■実技試験
・1級  試験時間120分
@3次元CADソフトを使用したモデリング、アセンブリ、モデルの体積、表面積などを測定し、解答群の中からもっとも近い値を選択し、 解答用紙(マークシート)に記入する。
Aモデリング過程および最終形状の指定される箇所の数値(体積・表面積・重心・二点間距離など)を計測し、その数値に最も近いものを選択肢の中から選び、選択肢の該当番号をマークシートにマークする。
・準1級  試験時間120分
@3次元CADソフトを使用したモデリング
Aモデルの体積、表面積などを測定し、解答群の中からもっとも近い値を選択し、解答用紙(マークシート)に記入。
■筆記試験  
・2級    試験時間60分
マークシート方式による多肢選択方式および真偽方式で60問

■合格基準
・1級/準1級/2級共に、各分野5割以上、および総合7割以上の正解が合格ライン。
※筆記試験・実技試験のすべてに合格基準を満たしていない場合は、不合格となる。なお、どちらかが合格基準を満たしている場合でも、次回の受験時には、筆記試験・実技試験の両方を再度受験しなければならない。
受験資格 
 1級・3次元準1級・3次元1級  2級合格者
※準1級と1級を同日受験日に受験することはできません。
基礎・ 2級・3次元2級  特になし、誰でも受験できる。
 試験科目 ■実技試験
  ●1級
・CADリテラシー問題
文章によるモデリング手順に従い、部品を作成する問題。第三者との口頭による やり取りや手描き図面情報の伝達をイメージし、的確にコマンドを使用できるかが問われる。
・空間把握能力問題
投影図、展開図より部品を作成する問題。空間形状が把握できているか。
・部品組立て能力問題
部品を作成し、それらを組み立てる問題。正しく部品を組み立てられるかが問われる。
・2次元図面からの作図能力問題
2次元図面より、機械部品を作成する問題。実務の基本的な能力を総合的に問われる。
  ●準1級
・CADリテラシー問題
文章によるモデリング手順に従い、部品を作成する問題。第三者との口頭による やり取りや手描き図面情報の伝達をイメージし、的確にコマンドを使用できるかが問われる。
・空間把握能力問題
投影図、展開図より部品を作成する問題。空間形状が把握できているか。
・2次元図面からの作図能力問題
2次元図面より、機械部品を作成する問題。実務の基本的な能力を総合的に問われる。
■筆記試験
  ●2級
・3次元CADの概念
3次元CADとは、3次元CAの必要性、3次元CADの歴史、3次元モデルのデータ構造、表示技術、3次元モデルの構成
・3次元CADの機能と実用的モデリング手法
3次元CADによる設計、モデリング機能、実用化の事例、複合化したコマンド、検査・計測・解析の方法、パラメトリックモデリング、アセンブリモデリング、実用上の注意点
・3次元CADデータの管理と周辺知識
トレランス、データ変換、PDQ、PDM、プロジェクト管理、コンピュータシステムの構成、データの記憶媒体、CADとネットワーク知識、情報セキュリティ
・3次元CADデータの活用
CAE、CAM、CAT、CG、RP、DMU(ディジタルモックアップ)ツール、コラボレーション、3次元CADデータの応用例
スケジュール  ・試験日 
 (基礎・2級)随時  (1級)6月下旬 11月上旬
 (3次元)7月中旬 12月中旬

平成29年度CAD利用技術者試験スケジュール
試験会場  受験申込の時に、希望する地域の試験会場を選択する。
・3次元試験/2次元1級・2級 全国主要都市で実施
北海道・宮城・群馬・東京都・神奈川・新潟・長野・愛知・静岡・三重・滋賀・京都・大阪・兵庫・岡山・広島・徳島・香川・福岡・佐賀・熊本の指定会場
・CAD利用技術者試験基礎試験
協会が指定した学校・企業、自宅、ネットカフェなどの受験者が任意で選択した環境で受験
受験料  ・基礎:4,320円 2級:5,940円(各税込)
・1級トレース・機械・建築:各16,200円(各税込)
・3次元CAD:1級16,200円  準1級10,800円  2級7,560円(各税込)
資格 難易度  ・難易度:  1級 「A」難関   2級「C」やや易
・合格率:  平成29年度前期3次元CAD利用技術者試験結果 ⇒ 詳細
           1級 42.4%(受験者数271名 合格者数115名) 
          準1級 46.1%(受験者数317名 合格者数146名)
           2級 57.1%(受験者数1,166名 合格者数666名)
        
※参考データ
・平成28年度後期CAD利用技術者試験結果 
           1級(トレース) 67.9%(受験者数56名 合格者数38名) 
           1級(建築) 40.5%(受験者数111名 合格者数45名) 
           1級(機械) 36.7%(受験者数327名 合格者数120名) 
・平成28年度前期3次元CAD利用技術者試験結果 
           1級 21.6%(受験者数222名 合格者数48名) 
          準1級 36.2%(受験者数265名 合格者数96名)
           2級 48.1%(受験者数828名 合格者数398名)
・平成27年度後期CAD利用技術者試験結果
           1級(トレース) 65.6%(受験者数64名 合格者数42名) 
           1級(建築) 57.9%(受験者数133名 合格者数77名) 
           1級(機械) 53.0%(受験者数355名 合格者数188名) 
・平成27年度前期3次元CAD利用技術者試験結果
           1級 25.0%(受験者数248名 合格者数62名) 
          準1級 48.5%(受験者数262名 合格者数127名)
           2級 64.8%(受験者数914名 合格者数592名)
・平成27年度前期CAD利用技術者試験結果
           1級(トレース) 27.3%(受験者数55名 合格者数15名) 
           1級(建築) 36.3%(受験者数135名 合格者数49名) 
           1級(機械) 54.5%(受験者数255名 合格者数139名) 
受験対策
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資格の将来性  
CADの実務経験がない場合には、CADの講座のあるスクールで、ある程度学ぶ必要がある。特に、1級の受験にはCADソフトによる図面作成の経験が必須。1級は実務経験がないと非常に難しい。3次元も筆記は実務経験あれば難しくない。ただ、3次元の場合、筆記と実技の両方を一度に合格する必要があります。
複数種類あるCAD試験の中でも最高峰レベルの試験と言われ、中でも実技は特に難解な試験です。
スクールが近くになく、在宅で勉強しなければならない時には、2級の場合は、3次元CADの概念や手法など、全般的な知識を問う試験なので、参考書やテキストを丸暗記するくらいに暗記する方法で対応できます。
試験は、3次元CADシステムのオペレーション技能や作図時間の速さ、正確さの評価の他に、設計業務に関する知識を活用し、実務における最低限のコミュニケーション力を評価する試験でもあるため、本試験では、3次元 CADの正確なオペレーションの他に、図面の読図能力や、周辺知識とその応用力を評価するための問題が出題されます。

1級・準1級の筆記試験は、JPSAが公式ガイドブックを発行しているので、それを読んでおけば一応解けるレベルと考えてよいでしょう。それで不安な人は対策本で過去問題を勉強すればいいでしょう。
実技試験では、実際にCADを操作して出題された図面から3Dモデリングをし、重心や体積を求めるといった試験内容ですが、試験場で実際にソフトを操作して図を作らなければなりませんので、3次元CADの実務経験や2次元図面の解読能力がなければ、解答は難しいです。

2級では、3次元 CADシステムを利用したモデリング・設計・製図などの業務に従事する方や、3次元CADシステムの周辺業務に従事している方を対象に、また準1級では機 械系・製造系の3次元CADシステムを利用したモデリング・設計・製図などの業務に従事することを目指す方、さらに、1級は汎用系のCADシステムを利用し、主 として2次元図面のトレース業務に従事し、半年以上の就学・就業経験を有する人を対象にしています。
従って、初心者の場合は、スクールでCADを使いながら学ぶのが一般的です。CAD経験者なら通信講座を受講したり、試験問題や実技試験の注意点が収録された協会発行の公式ガイドブック、市販の参考書などで学習する方法でも良いでしょう。
※2級筆記試験の問題は、日経BP社が発行している「3次元CAD利用技術者試験 公式ガイドブック」という書籍の内容に沿って出題されます。

注意すべきはCADはあくまで図面を書くための道具であるということです。試験に合格すれば、どれほどの技術があるかの目安にはなりますが、実際の場面で必要なのはそれだけではありません。さらに職種に合わせた勉強をして、詳しく図面を読み取り、細かく理解できるようになることが大切です。
職種的には、自動車、機械メーカーの設計者もしくは設計補助など。転職や就職時におけるCAD技術者としてアピールをするならば、できれば1級の資格を取得し、勉強により得たスキルを現場で活用できればベストでしょう。


※この試験のガイドブックでは、受験者のチョットしたミスや思い込みにより正解率が0%となることを詳しく説明していますが、受験に当たって留意しなければならないことはいろいろありますが、一番問題なことは、この実技試験が「自動採点」ということでしょう。自動採点はコンピュータが採点するため、人間なら判断できるような、ちょっとしたミスでもすぐに0点になる可能性があります。例えば、解答のファイル名の付け方やフォルダの作り方などを少しでも間違えれば、コンピュータの採点はゼロになります。また、受験番号の書き間違えやデータの原点位置・座標方向などの間違えなどは一切、採点対象にならないのです。受験者はコンピュータの「自動採点」には十分な注意が必要です。
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教材    
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問い合わせ先  一般社団法人 コンピュータソフトウェア協会      http://www.csaj.jp/cad/   メール  cad_cs@csaj.jp
〒107-0052 東京都港区赤坂1-9-5日本自転車会館1号館5F   TEL:03-3560-8440

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